会長ご挨拶
会長 魚谷 純(学21・昭50年卒)
会長 魚谷 純
平成30年度4月の役員改選において、前会長長田昭夫先生の後任として鳥取大学医学部同窓会長に指名されました。ご承知のように、鳥取大学医学部同窓会は、医学部創立10周年の昭和30年10月に設立総会を開催して発足し、昭和42年からは米子で開業している同窓会員が会長に就任するようになりました。故森田隆朝先生(大3)、故辻谷賢三先生(専1)、松本 久先生(学2)、長田昭夫先生(学2)と旧制米子中学・米子東高校出身の個性豊かな著名な先生方が会長として、それぞれの時代に応じた同窓会をリードしてこられました。私は島根県隠岐島の出身で、松江北高卒、学生時代はバスケット部に属し、西医体と全医体を2連覇したのが唯一の誇りです。先輩後輩を含めたその当時の人間関係がその後の人生に大きな財産として残り、今でも大変有難く感じています。不徳の致すところで1年間余分に学生生活を送りましたが、昭和50年、卒後直ぐに当時の藤永豊教授の眼科学教室に助手として入局しました。途中約2年間、島根県立中央病院に勤務した以外は医局に在籍し、昭和56年4月から講師、医局長を務め、昭和61年5月から米子で眼科医院を開業しています。学生時代、医局時代、開業後のすべてにわたって母校には大変お世話になっており、母校に対する愛着は人一倍持っているつもりです。開業した翌年の昭和62年4月から当時の辻谷会長の下で幹事に就任し、平成22年からは長田前会長の下で8年間副会長を務め、現役役員の中では最古参となりました。同窓会の歴史の多くに関与してきた経験だけは豊富であると思っています。
さて、近年の鳥大医学部の目覚ましい発展の歴史と変遷は、「米子同窓だより」でも随時紹介されています。医学部の発展に伴って同窓会も順調な発展を遂げ今日に至っていますが、一方では、会員の増加と医師以外の他職種への拡大に伴って、同窓会への帰属意識が薄れているのではないかという懸念も生じています。現在、同窓会は医学科のみならず生命科学科、保健学科も加わり、会員は幅広い年代層で職種も多岐にわたり、全国各地で活躍しています。当然のことながら、同窓会に対する思いも多様化しています。これまで以上に、多様化した会員の思いを如何に汲み上げ、同窓会活動に繋げていくかと言うことが大きな課題だと考えています。そして、同窓会員として母校に望むのは何よりも医学部の発展です。その意味で「新医師臨床研修制度」が始まってから大学に残る研修医が少ないのが大きな気がかりです。これは、鳥取大学のみでなく全国の地方大学共通の悩みであり、また地域医療の充実発展の面でも重要な問題です。同窓会としても、母校に研修医が残るような何らかの支援策はないか模索を続けたいと思っています。